サマセット・モームに「九月姫」という短編があって、内容はほとんど覚えていないけど、不思議とタイトルだけは心に残っている。
で、「四月姫」なのです。僕にとってのみなさん。一人一人がそう。四月は多くの方が来てくれました。この場を借りて感謝の念を捧げたい。僕がどれほどみなさんに恩義を感じているか、言葉では言い尽くせない。
僕にとっては毎回が新たな始まりで、レッスン前はいつも緊張するし、うまくいかないんじゃないか、誰も来ないんじゃないかって不安になる。だからこそ一人でも姿を見せてくれたらほっとするし、子どもみたいにはしゃいでしまう。みなさんと一緒にいると楽しいし、僕自身が癒されている感じがする。
四月姫のみなさん、四月はどうもありがとう。そして五月になったらぱったり姿を消す、なんてことにならないでね。そういうことが本当に起こりそうで怖い。これほどの幸運が続くなんて自然の理に反してるんじゃないか、いつか強大なしっぺ返しをくらうんじゃないか、と危惧してしまう。
あれこれ悩む暇があるのなら、地力をつけときな、ってわかっているけど。いいときに驕らない。悪いときに腐らない。最善の準備を重ねて、集中し、一人一人のお客様を(お姫様を)大切にする。
感謝と自戒をこめて。